ソファを買ったが思ったより大きい、壁紙にも合わなかった・・・ひとり暮らしに夢を描き、レイアウトまでもこなしてしまう女性なら自分にあった壁紙や家具を効率よく選びたいと思うのは自然です。数あるルームレイアウトアプリの中でも「フロアプランナ」なら解決してくれます。
なぜなら、わたしが「フロアプランナ」を使い実際の店舗の設計・デザインに応用したからです。アプリの操作方法の習得に時間を費やすよりもレイアウトやコーディネートに貴重な時間を使ってください。本日はドラッグ・アンド・ドロップだけで間取りレイアウトが試せる「フロアプランナ」の具体的な操作方法と実店舗のモデルとなった作品をご紹介します。そして操作に迷った時の地図代わりになれば幸いです。
操作の仕方を学ぶよりも実店舗を参考にした方がわかりやすいと考え、私の店舗のレイアウトデザインをモデルに進めます。
1. たった10分で完成するために作られた「フロアプランナ」の操作画面
前回のブログ「女性の一人暮らしに便利なたった1つのレイアウトアプリ」では、インストールまでをご紹介しましたが、その際にあなた専用のダッシュボードが出来上がったはずです。
1-1. トップページ編
フロアプランナのトップページのログインボタンをクリック。
変な日本語によるアカウントのログイン画面になり、あなただけのダッシュボードに入ります。
ダッシュボードでは「新たなプロジェクトを始める」もしくは「Create new project」をクリックし、進めていくプロジェクトを作成します。
タイプは「house」を選択し、必要事項を記入し、お好きなプロジェクト名でスタートです。
※ここではレクチャー用に「わたしの城」というプロジェクトにしました。
「Create Project」をクリックすると、あなたのダッシュボードに反映されます。
1-2. 実際に操作しデザインしてみよう
わたしがフロアプランナと出逢ったときはマニュアルを見る気もなく、心地の良いカラーリングと変な日本語に興味を奪われ、基本的な操作方法を行わなかったためその後、試行錯誤する事になってしまいました。要は時間を無駄にしてしまったということです。タイトルの得する3つの事の1つ目はこの時間という概念なのです。
実際の建設においても建築基準法という法律に従って作られていきます。そうでなければ住みよい家、ひいては住みよい街並みはできないと言っていいでしょう。
建築基準法の概念 第一条
この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。
採光のための窓の大きさも決まってます。換気のための最低基準も決まってます。ここではレイアウトがメインテーマになってますので割愛しますが、この後のプロジェクトの作成では天井までの高さや外壁の厚さなどを決めてから進めなければなりません。
1-3. モデル作品をコピーしてみよう
ダッシュボード内のプロジェクト名をクリックすると操作画面に変化し、ドラッグ・アンド・ドロップだけで進めることが可能になります。ここでは「快適な明るい部屋」という名前の部屋を作っていきます。
ボード左上の「快適な明るい部屋」をクリックすると部屋の天井の高さを決める画面が現れます。
さらに、鉛筆マークをクリックし天井の高さを入力します。デフォルトでは280cmになってますが、現実的には230~245cmといったところでしょう。
※建築基準法では居室の天井高の最低基準は2.1m以上
※家づくりの基準寸法は15cm単位が基本。15の倍数で考えます。
以上で準備は完了です。
これ以降は練習のため「いつもニコッと&しあわせ不動産」の実店舗を例に作っていきましょう。
下記が実店舗のサイズです。使ってる内装家具もほぼ同じものです。
1-3-1.外壁・内壁の作成
一般的な住宅の壁の基準サイズを明記しておきます。
壁の厚さ
・外壁 : 12~30mm
・下地 : 15~20mm
・石膏ボード: 9.5mm、12.5mm、15mm、21mm
※多くの場合、9.5mm又は12.5mmが使用される。
・クロス仕上げ:1mm
住宅の外構面は、「外壁タイル+通気層+防水シート+合板断熱材+石膏ボード+壁クロス」でできており、15~30cmが標準となってます。
左端のコンストラクションメニューからルームボタンを選択します。画面がルームに変わり数字の入力を求められますがここでは無視しても大丈夫です。
マウスボタンが変化するので、ある程度の形にドラッグします。
成形が完了するとマウスボタンが変化し、自動で色が付きます。
※「Thickness」の注意点:実際の家も外壁と内壁でできています。フロアプランナでも忠実に再現するために、Thicknessを15cmに設定すると壁全体の厚みは30cmになります。理由は壁クロスの選定をフレキシブルに行うためです。
幅や奥行きはこの後調整しますが、現時点で3Dボタン(ダッシュボード右端上)を押してみて下さい。建物の基本外観が完成してます。
1-3-2.外壁のサイズ調整方法
2D画面に戻り、壁にマウスを合わせ変化する数字を見ながらドラッグします。
幅と奥行きの調整方法です。幅435cm、奥行き260cmに合わせてください。
1-3-3.ドア・窓の取付
コンストラクションメニューの「Doors」を選択し、更に見やすい3Dにします。必要なドアを選択しドラッグ・アンド・ドロップ。
同様に、ウインドーを取り付けます。
デフォルトのサイズで取付けると以下の画像の様に違和感が出ます。そのため調整したい材料にマウスを合わせ変更を行います。
実店舗では220cmで統一してます。
調整後の店舗外観です。
更にドアの開閉の向きの調整をします。
余談ですが、ドアの向きもある程度決まっており、居室の場合にはほとんどが内開きになっています。
お風呂での事故が多くなってきている現在、外開きのドアが多くなってます。ただし内開きのユニットバスのドアは外から取外せる機能が付いてます。
ドアの向きを調整して外構は完成です。
1-4. 内装レイアウト
1-4-1.外壁と内壁のクロスの選択
コンストラクションボードのペイントボタンを選択し、paint とmaterialsのmaterialsを選択します。paintでは質感がなく臨場感がない感じがします。
ここも選択した壁の材料を、壁の中心にドラッグすると外壁用と内壁用のドロップポイントが出てきますので、外壁側にドロップしてあげます。同様に内壁用のクロスを選択し繰り返します。
※壁は4面からできてますので、4面に施します。
※マウスを壁の中心に置くと、壁のプロパティ画面になりますので、そこから直接ドロップするのが便利です。
1-4-2.フローリング床材の選択
同じ要領で床材の設置を行います。
完成すると下記の画像になるのですが、フローリングの向きが逆のため狭く感じてしまいます。そこで90度向きを変えます。
向きを変えることで視覚からは落着いた感覚が得られ、居住性も良くなります。
1-4-3.内装品や電化製品の選択
ここまでくればほとんど完成です。あとは机や椅子、コピー機、書棚を選びますが、ここから先はあなたの感性で進めて下さい。
CollectionとCategoryから選択できます。Collectionでは6タイプの中から選択できます。Categoryではさらに細かく検索が可能で、部屋のタイプ別と使用目的から選択が可能です。
それぞれ2D・3Dで選べますが、やはり3Dの方がイメージしやすいでしょう。
2つ目の得することとは、マニュアルが必要ないほどの簡単な操作性にあります。
Adobeのillustratorも必須のアプリでしょうが、なにせ難しく覚えるまで四苦八苦し挙句にはあきらめた経緯があります。
1-4-4.サイズの調整方法
サイズ調整したい材料にマウスを合わせた状態で、コンストラクションボードのカナヅチマークをクリックします。
Scaleを選択すると微細な調整も可能になります。面倒であればドラッグでの調整も可能です。
ドラッグでのサイズ調整も可能ですが、正確性が必要なため左端のボード内での入力がおすすめです。
いかがでしたか?すべてドラッグ・アンド・ドロップでできませんでしたか?
わたしがデザインした時には使用する内装品をネット検索しながらでしたので、2時間ほどかかりましたが、操作自体には1時間もかかってないはずです。
最後に3つ目の得することとは、これだけの機能性で無料ということなのです。
サマリー
フロアプランナがあればレイアウトを考えるだけ以上に、自分でリノベーションやリフォームすることも簡単です。
覚えるのに何日もかかるような今までのアプリでは本来のレイアウトという目的を忘れてしまうことでしょう。
わたしは仕事にも多用してます。1つには「時間を節約できる」2つには「簡単な操作性」のため、お客様に基本データを渡し、お客様自身でカスタマイズが可能になるからです。そして3つ目には「無料」ということです。プロのデザイナーさんでもなければプロジェクトも1つあれば十分でしょうし、仮に家を建てたり、リノベーションやリフォームをするにしても、自作のデザインを施工会社に持ち込むことで、本番の設計にもイメージを伝えやすいというメリットがあるのです。
ご覧になられた方は、是非ともフロアプランナをダウンロードし活用して下さい。